一万冊を助けたい

K短期大学の図書館が、立て直しのため大量の本を処分するというので、S店長と見に行く。想像とは違い、かなりいい本(たとえばアリストテレス全集)なども廃棄リストに入ってい
る。学部構成が変わり、いらなくなる分野があるそうだ。
学校には図書館の設置基準があって、学生一人あたり何冊の本を所蔵しなければならない、などと決まっているのだが、これが昔より緩和されたらしい。古い話だが、ぼくがまだ修業時代には「経済学部を新設したので、経済関連の本を1000冊集めてくれ」というような注文があったりしたのだが。…古本屋、昭和は遠くなりにけり。
司書の方と「本がかわいそうですよね」と手を取り合って共感。図書館では本の函やジャケット(カバー)をはがして捨ててしまうし、保護用のシートを貼ってしまうし、大きな蔵書印を捺してしまう。なかなか再流通はむずかしいのだ。
しかし、この一万冊、何とかして助けてやりたい。