仮オープン

14日、金曜日
今週は「日本の古本屋」リニューアル関連の作業を木曜午前の定例会だけにさせてもらったので、3日間の休業最終日に何とか予定通り什器を並べ終えることができた。とは言え、その最終日というのは、午前中に古書会館、午後にお客様宅から約束していた本棚をもらい受け、その日のうちに組み立てて夕方ようやく什器全部を並べ終わっただけである。中味の本は、まだ半分ぐらいしか本棚に入っていない。北海道の下宿に帰る息子2号の顔も、朝起きたときと、出かける直前に挨拶に来た数分間だけしか見ることができなかった。スーツケースの取っ手をつかんだ手を、上から握って送り出した。
開店はしたものの、実質的には仮オープンである。店内の至る所にお客様立ち入り禁止の場所がある。しかし、まあ何とか通常営業にこぎつけたので、後はだんだん良くするのみだ。1時間早めに店に行って、掃除をして、パソコンとプリンターをどうにか一台ずつだけ復旧させて、昼食に竹爐山房で塩湯麺を食べて帰ってきて驚いた。
せっかく作った絵本コーナーに宅配買取の箱が三十数箱山積みになっているではないか。
萎えそうになる気力を振り絞りながら、店内の整理に努める。8時まで作業をして、店長、息子一号と三人、家の近所の地中海料理店「水字貝」でラムチョップなど。帰宅して、入浴後にそのまま口を開けて居眠りしているところを女房殿に救われる。
15日土曜日
今回の改装にあたって、古書組合で使っているのと同じかご台車(カーゴテーナ)を4台買った。工事途中で未整理の本などを載せて作業スペースの後ろに置いたのだが、ここはさし当たって移動する必要がないので、まずこれらの本をその場に降ろしてカーゴを開けた。
そのカーゴに、店長が箱から出した本をどんどん載せていく。本来なら、宅配買取は副店長AU子の担当なのだが、改装期間に溜まった本を一人で一気に片付けることはできないので、店長が手伝うことになったのだ。引っ越しの段ボールに10箱程度なら、カーゴ一台に積みきることができる。
「日本の古本屋」でごらんになった数万円の美術書を探しに来たお客様あり。改装のため本の位置がバラバラになり、見つけるのに手間取ったが、店長が落ち着いて文芸書の山の中から取りだして、無事お客様に見ていただくことができた。
3時過ぎになって、ようやく休憩。いつもは行かない駅前の中華料理店で海老チリ定食。料理ができる前に、水を何杯も飲む。ふだんなら濃すぎるはずの味付けが、今日はとても美味しく感じる。
午後は4台あるコンピュータの接続。今まではL字型だった店員空間をI字型にしたので、ケーブルが長くなって配線がすっきりしない。電源の取り方やLANの回し方に工夫が必要で、
後日のやり直しを期して、本日はとりあえずの復旧にさせてもらう。
店長とMT子は全集ものの積み直し。夕方、神田に仕分けに行っていた息子一号とKS男も帰ってきたので、店頭の立て直しに参戦。
夕飯はコンビニで買ったサラダと、家にあった肉を女房殿が焼いたものを食べながら、家族でテレビ放送の宇宙兄弟を見る。