トロイカ体制
8時起床。朝ご飯は納豆にチリメンジャコ、ワカメの味噌汁、玄米メシ。体重54.1kg、前日の53.8kgより300グラムの増加は、ほとんど水分の変化か。
息子Nがなかなか出掛けないので、いらいらする。HMVのサイトを見るとなんと、バッハ全集がリニューアルしているじゃないか。
そんなっ。夏にヤフーオークションで買ったまま未開封だったのに。しかも2万円超で。ヤープ・テル・リンデンの無伴奏チェロ組曲も魅力的だ。絶対「買い」ですよ、お客さん。
お店では、たまっていたデータベース登録前の本が順調に減っている。もうすぐ棚卸なので、仕入れや値段付けよりも、売れ残りの処分に重点が移っている。今年一年間は市場に出す分量が減ってしまい、前年比4割以上のダウンだ。最後の一月で、少しでも取り返せるよう、精一杯出品するぞ。なんとなく手付かずになっていたような品物をどんどん整理して、店を軽くしておかなければならない。
現在のよみた屋では、インターネットによる通販が売上全体の3割ぐらいをしめる。数年前までは考えられない事だったが、いまや本をデータベースに登録することが、当店の死命を制するのである。
僕自身は80年代のMS-DOS時代からのパソコン(当時はまだマイコンと言った)使いだから、データベースへの登録も自分でやりたいところだが、工夫することは好きだが、どうもこつこつした作業が苦手で、やっているうちに訳がわからなくなって投げ出してしまうので、アルバイト諸君に登録作業はお願いしている。
そのアルバイトのメンバーだが、東大現役、早稲田現役、慶応卒業の豪華トロイカ体制である。なにも学歴で採用したわけではないのだが、頭のいい人にお願いしようと思ったらこうなった。
僕が値段だけ付けて置いた本を、彼らがデータベースに登録するので、「社長はこうしてほしいに違いない」と気を回して考えてくれる人でないと困るのである。そのためには少なくとも僕より頭がよくないといけないという道理だ。彼らは若いから、本屋として知っておいてほしい古いことに無知なのだが、有能なので一度教えれば何でも覚えてしまう。打てば響くのは太鼓だが、ボタンを押せば記憶してしまうシーケンサーのようなすごさである。
しかし、ちょっとは不安がないでもない。勉強ができる子たちは、性格のいい子が多い。その素直さが教室で幸いして、彼らをして難関大学に合格せしめたのは間違いない。だが、一方で世の中のしくみに疑いを抱かないお人好し、とも言えるのだ。こういう「良い人」が日本の支配層になって、社会の海千山千の人たちと互してゆけるのだろうか。
ひねくれた古本屋としては、一抹の不安を抱かないでもない。
トロイカ体制のリーダー,男店員M
(女店員R写す...ってもう少し綺麗なところで撮れよ)
銀行の担当者が交代とのことで、挨拶に見える。ちょうど積み立てが満期になるので、定期にしてもらう。
先方から電話があり、歯医者の予約を忘れていたことを知る。ごめんなさい。どっと疲れた気分になり帰宅。あの歯医者のいすに座ると、気持ちよく居眠りができたのだが。
夕飯は一緒に帰ったKが到着後20分で完成。サイコロステーキのピーマン添え、シーザーサラダ、充填豆腐、油揚げの焼いたもの、ニンニクの丸揚げその他。休肝日なので飲み物は蜂蜜とりんご酢の水割り。
食後にアイスクリーム。
Nに200円払って腰を揉んでもらう。睡眠の音楽はベートーヴェン弦楽四重奏曲全集6(12番、13番)ズスケ・カルテット・ベルリン。録音は鮮明で、すぐそばの4人に取り囲まれているよう。コンサートではこうはいかない。なかなか室内楽を近くで聴く機会というのはないのだが、本来は各楽器の音が混ざらないのが正しいのかも。
しかし、Kはこの音楽が気になって眠れない。今朝は寝坊して全員遅刻。