フリージャズの聴ける古本屋


きのうHMVから届いたCDは、マショー「ノートルダムミサ」、バードの「3つのミサ曲」、ビクトリア「死者のための聖務日課」の3枚。
さっそくビクトリアを開封して聞く。この世のものとは思われない美しさ。彼岸の音楽。ルネサンス音楽からよく感じる「完全」ではなく、「不思議」な感じである。期待していたほどの「熱気」はない。
これで店のBGMを少し変えられると思った矢先、かねてから気になっていた、ipodの音が歪む病状が悪化。LAOXの延長保証に入っていたので、持ち込む。代わりに私の自前ipodを店に出す。
BGM向きの曲も入っているが、そうでないものもあり。えいやっ、とシャッフルしてまず出てきたのはエリック・クラプトン。まあまあの選曲だよ、コンピュータ君。昭和古典書籍を扱う当店にはなかなか向いている。20代前半のわが店員は、「これなんですか」。ボブ・ディランもビリー・ジョエルも知らないのである。
その後オーネット・コールマンやアルバート・アイラー、ドン・チェリーといったフリージャズが飛び交い、西荻の「どんぐり舎」のような雰囲気に。お客さんが帰っちゃうんじゃないかと僕は心配なのだが、店員は割と喜んでいる。まあ、たまにはいいか。
「戦史叢書」を20冊ほど仕入れる。このシリーズは本体の他に「付図」として、地図や表のような物が何枚かついている。この付図が、すべてバラバラ。本体と合わせていくのが、とても面倒だ。こういう地道な作業が僕は苦手である。やっているうちにいやになって、後を店員にまかせて帰宅。
夕飯はヒレカツ。圧力鍋で炒め煮にしたきんぴらごぼう。食後に、もういちど店に行く。
寝る前にノリントンのベートヴェン全集(旧版)から第4番を聞く。曲弾きのような速さだが、ドラマチックで奇数番の曲のように響いた。