週末に休暇をもらって熱海の花火を見に行った

土日は休暇をもらって熱海の花火を見に行った。大学の同級生が、10年前から漁師をしていて、その釣り船に乗せてもらって海からの鑑賞である。

貸別荘でのバーベキューを兼ねた一泊の、ちょっとした旅行である。直前に、もうひとりの男子が急病になったので、女子5人と男1人というおかしな道中になった。運転手はもちろん私である。

女子ばかりと言っても、行き帰りだけで、バーベキューには船頭氏も参加するし、私とは面識のないカップルも来た。舟には、さらに知らない4人組も乗った。船頭氏と親しい主催の女性が、自分の仕事の知り合いなどに声をかけているのだ。

べた凪だと聞いていた海は、湾内だから波があるようには見えなかったが、舟が動き始めるとずいぶん揺れた。水しぶきもかかる。一番前に座った私には頭から水が降りかかってきたけれど、登山に行くような服を着ていたので、下着まで濡れるようなことはなかった。うしろにいた女子たちは、もっとひどいことになったようだ。私は初めての参加だが、彼女たちは何度も来ている。例年はそんなに揺れることもなかったそうだ。

ほとんど真上で開く火の花は、肚に響く音と相乗効果で恐怖に近い感覚をもたらす。風向きがよかったので火の粉が近くに落ちることはなかった。花火が上がっているあいだ、迫力に圧倒されてみな終始無言になった。4人組とは、結局ほとんど会話できなかった。

翌日は、独歩の湯で足湯をしてから、先輩古書店の妹さんが女将をつとめる磯料理店「岩忠」でお刺身定食。ひどい渋滞にはあわずに帰宅できた。みなさん、おつかれさま。