生涯をかけて読む

むずかしい本が好きだ。むずかしい本は挫折する。挫折するが、何年か後にまた挑戦する。数年前に10ページしか読めなかった本を、今なら半分まで読めるかもしれない。でもきっと、また読みさすだろう。しかし、人生はまた続く。
長い本も好きだ。全10巻の岩波文庫版「南総里見八犬伝」。4巻まで読んで止まっているが、死ぬまでに全部読み通せるだろうか。野中恵子『豚飼いの話』は3巻まで読んだ。後半が手に入れられずにいたが、全巻揃が「日本の古本屋」にでていたので買った。これも、死ぬまでに最後まで読みたい。
本を途中で読みさす。とても悪いことのように感じていたが、最近は読みさした本また挑戦するのもスローリーディングなのではないかと考えるようになった。若いとき読んだ本をまた読み返すと新しい感動があるように、生涯の時間を通じて少しずつ一冊の本を読むのも悪くない。
腰の調子がおかしいので、本日の宅買い2件は南歩に代わってもらう。南歩とMT店員が二人で出かけてしまう前に急ぎ富士そばで昼食。先日の買取品のうち、全集端本や雑誌の復刻などを片付ける。復刻はずいぶん高い値付けになるので、もう少し高く買い取れば良かったかという思いもよぎるが、なかなか売れないので冷静に考えればあの程度の価格で正しい。
戻ってきた南歩と一緒に、店長と三人で近くの「トニーピザ」に行こうとするも満席。洋風を和風に変えて、「どうとん堀」でお好み焼き。