フェルメール展を見に行った

フェルメール展を見に行った。http://www.tbs.co.jp/vermeer/
開館と同時に入るつもりが、出遅れて9時45分到着。雨のせいか入場者数は少なめ。
「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち」ということで、最初はフェルメール以外のデルフト(17世紀に栄えたオランダの町)の画家たちの作品が並べられている。
どこの美術展でも入口が最も混雑している。とりあえずここはパスして、フェルメールの作品に直行。
最初は「マルタとマリアの家のキリスト」。新約聖書にある「ルカ伝(ルカによる福音書)」にある話が題材になっている。あるときイエスがマルタという女性の家を訪問する。マルタはイエスに食べ物を給仕して、かいがいしく働く。しかし、妹のマリアは、イエスのそばに座って何もしない。そこで、マルタがマリアをなじり、たしなめるようにイエスに求める。しかし、イエスはマルタの頼みをきかない。
食い物なんかいいから、俺のそばにいて話し相手になれ。ということである。
マルタとマリアの名前は、ヨハネ伝にも出てくる。ヨハネ伝では、二人はイエスが死者の中から甦らせたラザロの妹で、イエスの足に香油を注いで髪の毛で拭いてくれるマグダラのマリアと同一人物である。
今回の目玉「絵画芸術」は都合で出品なし。かわりに「手紙を書く婦人と召使」が特別出展になっていた。
「手紙を書く婦人」の後ろの壁にある絵の主題は「モーセの発見」。その年に生まれた子が救世主になるというお告げのため殺されそうになった赤ん坊のモーセを、川に流すとエジプトの王女が拾う、という旧約聖書の話。
会場が暗かったせいか、どの作品も印刷で見るよりコントラストが低くて、特に多出する画中画がよく見えない。作品保護のためには仕方がないのかもしれないが、もうちょっと何とかならないのだろうか。