新書を読むシリーズ『40歳からの肉体改造』有吉与志恵

新書を読むシリーズ『40歳からの肉体改造』有吉与志恵
『40歳からの肉体改造』は「頑張らないトレーニング」という副題で、「増進させる」ことではなく「身体を改善するトレーニング」であるコンディショニングを推奨する内容。コンディショニングとは著者が開発したトレーニングメソッドで、後半はこのトレーニング方法の具体的な解説。
人間の骨格をつないでいる筋肉には関節一つ一つを繋いでいる「単関節筋」と、関節と関節をまたいでついている「多関節筋」とがある。単関節筋は姿勢を維持し、その変化をセンサーのように脳に伝える機能がある。多関節筋は動くための筋肉である。また、腹部には横隔膜などの不随意筋(意思で動かせない筋肉)で構成される「インナーユニット」があり内臓を保護して姿勢を保っている。
身体にとって脳は総司令官で、脊髄が司令官として抹消に脳の命令を伝えている。抹消は脊髄に指令を受けて、多関節筋を動かすとともに、単関節筋からの感覚を脳に伝えている。これらの感覚と動きのバランスを整えるのが「コンディショニング」ということらしい。
まずはリセットコンディショニングでこわばった身体を元に戻す。関節を重力から解放し脱力する。小さな揺らぎを身体に与える(自分で小さく動かす)。筋肉に圧を加えたりさすったりして老廃物を追い出す。という3段階からなる。
次にアクティブコンディショニングだが、これはインナーユニットを鍛える「コアトレ」が中心となる。具体的には呼吸法と体をひねる運動からなる。そして座る・立つ・歩くと進んでゆく。
おそらく、著者が直接指導しているスポーツクラブでは、トレーナーがマンツーマンでつくのだと思う。後半に書いてある体操やマッサージのようなものは、自分でできるようになっているけれども、本を見ながらでは難しいし、フォームの確認もできない。指導者につかないと十分にはできないのではないかと感じた。