たまには店内の本も買ってください
江戸・落語の特集コーナーを作った。
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現在は文庫が多いが、単行本もまだまだあるので、どんどん出して行きます。
毎日補充です。江戸と落語を中心に、東京探訪、歌舞伎なども織り交ぜての特集です。
よみた屋は百円均一が評判で、多くの人にお誉めいただいている。
最近も『ふるほん行脚』という本の中によみた屋の百円均一のことが載っていた。著者の田中眞澄さんとは面識がないが、お客さんとしていらしていただいたことはあるのだろう。外の百円均一を楽しんでいただくのはありがたいが、その本には、店内には文芸書や専門書はないとあった。
文芸書はいざしらず(多くの本屋がかなり質の高いものを扱っているので)、専門書は郊外の書店としてはかなり置いている方だと思うのだが。神保町や本郷の専門店にあるような稀覯書や基本図書を「専門書」と呼ぶならば、たしかに当店の扱う程度ものは「教養書」ぐらいかもしれないが、民主主義社会を積極的に生きようとする市民の要求に応えるレベルものは、なるべく大切にしているつもりだ。
と言っても、なんでもというわけにはいかないので、当店では「反」のつく本に重点を置いて揃えるようにしている。反戦、反原発、反精神医学、反民主主義、反科学、反哲学としての現代思想、反宗教としての精神世界、などなどだ。
30坪程度の売り場に、現在では7万冊ぐらいの本が置いてあるが、めぼしいものはすぐに売れてしまう。年に一度来て生涯の貴重書を見つけようというお客さんよりも、毎週来て一年探していた本を見つけようというお客さんに奉仕したい。そういう本屋をめざしている。
そして、普段あまり積極的に扱わないもの(分野というよりは、出版形態や分量)も、たまに特集を組んで放出するようにしている。最近も「原発から原爆まで」のコーナーや、「80年代パルコ文化」のコーナーを作った。そして、今は「江戸・落語」のコーナーをやっているというわけ。
古書相場が安いのだが、内容的には充実していて、本好きのお客様には読んで得をしていただけるようなものは、ワゴンで安売りの特集をすることもある。全集ものなどはここの常連である。あるいは、本とは言えないようなもの(お面など)を仕入れた場合もワゴンセールをする。現在ではほるぷの復刻本や、鉱物試料付きの週刊百科を500円程度で出してる。
そういういろいろな工夫も追いつかずに、どうしても私の範囲から洩れてしまった本たちを、申し訳ないが店外の百円均一コーナーに置いている。つまり、最もよみた屋的でない本が百円均一コーナーの本なのだ。ときとして、行動は意識を裏切るものである。
一般の方にも百円均一のファンはとても多くて、毎日のように来られる方(熟年の男性が多い)に「応援しているよ」と声を掛けてくださるのだが、たまには店内の本も買ってほしいなと思うのである。
今朝の体重55.7kg