古本屋は数ページ読んでは値段を付けていくのだが

本日の出張買取はないが、宅配での買取がたまっている。しかも、買い取りしただけでそのままになっている未整理本が、奥の倉庫からあふれ出て店内のあちこちを塞ぐように置いてあって、これじゃお客さんも通れない。店の角という角には雪かきをした後の路地のように本の山が築かれている。その数数千冊。
とにかく、氷を溶かすように本を分類する。外の均一にする本、市場に出す本などを仕分けると、店内に値段を付けておく本は四分の一ほどに減る。仕分け台の上に値段を付けるべき本がどんどん溜まり、均一本の控えが台の下に降り積もる。市場に出す本は、倉庫がいっぱいなので通路に縛って置くしかない。明日の午前中に組合の車が来て回収してくれるので大丈夫だろう。
学術文庫や美術書など、面白そうな本がたくさんある。古本屋は数ページ読んでは値段を付けていくのだが、何十年もやっていると初めて見る本はほとんどないから、過去の記憶で値付けする方が多くなる。しかし、今日はたとえ何度か見た本でも読んでから値付けしたい本が多い。
一段落させて、店に置くべき本をデスクに移し、値段を付けた終わったところで夕方のアルバイトが出勤してきた。本日初の宅配買取開梱をするために、ダンボールを運んできてと頼んだら重くて持ち上がらないと言う。オムツを入れるよりも巨大な箱で重量は70~80kgはあるだろうか。佐川急便さん、よく運んでくれたものだ。
4箱だが、500冊以上を査定して本日は終了。