漫画の袋詰めは手作業の禅だ
明け方に足がつって目が覚めた。いつもの足裏ではなく、ふくらはぎの筋肉に力が入ってどうにも抜けない。次第に強まる痛みに、隣に寝ている女房殿を起こして助けを求めた。
トイレに行くついでに、朝刊を取りに玄関を出る。中央市の仕分けのため6時過ぎに出かける南歩も、ドアの振動で起きただろう。
夕べファミレスのドリンクバーでコーヒーを何杯も飲んだせいか、浅い眠りでは疲れがとれない。
土曜日は新人が3人いるので、店内は混乱気味。昨日の荷物は降ろさないで、遅れている本の整理をじわじわ進める。まだ、もどかしいほど作業が遅い。本を立ち読みから守るために袋に詰める作業も、道具の置く位置、作業の順序、手先の使い方などにおのずと最適の方法がある。30年の経験によって彫琢されたそれらの技術を伝授したいのだが、なかなかうまく伝わらない。
我われの修業時代には、売り場でもっと本が売れたので(当時は一日30万円も売れたのだ!)個々の作業も大量にあり、漫画の袋詰めなどは、500冊ぐらいを一気にやっていた。とにかく時間に追われていたのだ。だが、同じ作業を続けていると無心になれて、それはそれで爽快なものだった。
いまは、通販が多くなったので別の意味でいそがしい。とにかく気が散るのだ。
昨日の疲れが残っているので、夕方からはほとんど仕事にならない。
北海道の下宿から久しぶりに帰ってきた息子2号を歓迎して、マグロの刺身で夕飯。南歩は、仕分けのあとのつきあいがあり、帰って来ず。