日曜日にマリア・ジョアン・ピリスの演奏会に行った
日曜日にマリア・ジョアン・ピリスの演奏会に行った。
最近ではピリスではなくピレッシュと発音するのがトレンドらしいが、チケットやチラシにはピリスと書いてあった。NHKの番組(スーパー・ピアノ・レッスン)ではピレッシュといっていたらしい。
彼女一人ではなく、チェロのゴムツィアコフという人が共演だった。おまけ程度の出演かと思っていたが、実際には二人のコンサートであった。プログラムは、ほぼショパンで一曲だけリストが混ざるというもの。拍手は初めと、休憩前、演目がすべて終了してからだけで曲間はダメ、その最後も、曲の終了と同時に照明が消され、一拍おいてコンサートの終了時というものであった。
アンコールもなしで、まるでショパンの追善法要の様な緊張した雰囲気だった。ピアノの傍らにリビングセットが置かれ、ピアノ独奏時のゴムツィアコフや譜めくりの人が座ったのは、ショパンたちが集まったサロンの雰囲気を再現したものだろうか。
ピリスのピアノがすばらしいのは当たり前として、初めて聞く若いゴムツィアコフのチェロが美しいのに感動した。
会場で記念にとCDを買った。サイン会でもあれば、いやなくても楽屋に押しかけて、と思ったのだが、気むずかしそうなピリスの顔を見ていたらとてもそんな勇気は湧かなかった。(このときの精算金額が間違っており、後で請求されたのには驚いた)。
最近では新星堂さんとのつき合いもほぼコンサート会場の記念CDばかりとなってしまった。今はもっぱらHMVで輸入盤の通販か、ディスクユニオンで中古を買っています。僕にとって新刊書店はまだ本を「発見する場」として機能していますが、レコード屋さんはどうものようです。