第九聞きくらべ
午前中は神田に品物を持って行く。8時半出発。すでにお店で仕分けしてもらっている品物なので、会館では実物と入札用の封筒を合わせて最低価格(止メ値)を入れるだけ。荷捌き場で品物を降ろしながら、これらの作業を終えて、会場に全部ならべ終わって、11時少し前。
本日30点。土曜日にやった30点と合わせて、ちょうど60点の出品である。取引不成立のものも合わせて平均5000円として、全部で30万円ぐらいかと予想して、明細を伝票(ヌキ)の担当者に渡す。
市場では売り買いそれぞれの伝票(ヌキ)が刻々と作られているのだが、コンピュータ・ネットワークで途中経過を見ることができる。それを「選挙速報か、競馬の実況中継みたいな気分でずっと見ているんですよ。だから、今日は荷物(取引量)が多くてたいへんそうだけどガンバってネ。」と励ましつつ。
お昼にはスンドゥフチゲを食べてから、いったん車を置に帰宅。珈琲を飲んで再出発。
週末の間に、運送屋さん集荷の買取3件12箱。文学全集、美術全集の買取を受け付けるようになってから、非常に大勢の方が送ってくださる。よほど買うところがないと見えた。
夕飯までガマンできず、ミニサラミをむしゃむしゃ。ピータンと豚キムチ、素揚げ豆腐など。御飯を茶碗に半分。お腹がパンパンになるまで食べてしまった。さらに、いただき物の芋ようかん(水ようかん風)。
家族はキムタクのドラマを見ているが、参加する気になれない。風呂に入って、最近買ったカラヤンのベートーヴェン交響曲全集から第九を聴く。ベルリンフィルとの間だけでも少なくとも3種類の全集がある。これは70年代のもの。壮大でいてきっちりした演奏。冒頭のトレモロがはっきり聞こえる。若い頃は聴く気にならなかったカラヤンを、最近は「いい」と思うようになった。歳か。
ついでにフルトヴェングラーの録音を聴いてみる(バイロイト祝祭が見つからなかったので、1953年ウィーンフィル)。フレーズをきちんと区切って演奏するので、これはわかりやすい。芝居がかっているとも言える。冒頭のトレモロはこれもはっきりしている。しかし、いかんせん録音が古いため音がチープだ。バレンボイム(ベルリン・シュターツカペレ)を取り出す。バレンボイムはフルトヴェングラーのまねをしていると言われているが、どうだろう。冒頭のトレモロはそれほどはっきりしない。録音は鮮明なのだが、オーケストラの人数が少ないのか、管楽器が目立つ感じだ。
さらに、ガーディナー(オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティク )を久しぶりにかけた。速い。速いと言うより、こちらが予想するより一瞬早く音が来る。身構えないうちに攻撃されるので、衝撃がある。4楽章の最後のティンパニだが太鼓だかはなんだかものすごい音がして、お祭り騒ぎと言うよりは戦争のようである。
朝も早く目覚めてしまったので、ワルター(コロンビア交響楽団)を聴く。今度はゆったりした演奏だ。倍ぐらいの遅さか。今聴くと拾うに違和感がある。思えば、高校生の頃はアナログ盤でこればかり聴いていたのだな。
体重56.3kg