ミチョランマ
最近ドイツハルモニアムンディ50周年記念boxというのを買った。50枚入って、安い通販なら5000円と消費税ぐらいである。限定版だから予約分だけで売り切れた。おそらく、日本中の古楽ファンが注文したと思う。一枚100円である。ほとんど90年代の録音だから、いま買うべきCDとしても、真ん中ストレートだ。すでに持っているものが何割かある以外、「買わない理由がない」。
ここのところ、こういう大型ボックスがやたらと輸入されている。
たとえば、
モーツアルト大全集、170枚で17000円
バッハ大全集 155枚で16000円
20世紀ロシアの伝説的ソリストたち 100枚で16000円
エラート100枚組ボックス 17000円
50のグランドオペラ 100枚で14000円
などなどである。
安すぎるじゃないか。60分のCDはどんなに安くても、聴くのに60分かかるのである。本のように、黙示を見てパラパラ、というわけにはいかない。バッハとモーツアルト大全集を買ってしまったら、毎日1枚聴いても一年近くかかるではないか。(実際わたしは買ってしまった、そして、バッハの方は数ヶ月後のいまも未開封である)。
こうして、築かれていく未聴CDの山をミチョランマというらしい。わたしもそろそろ、ミチョラーの仲間入りかもしれない。