秋の味覚三層構造
朝から本日の市場のために神田に出品。しかし、予定していた品物が車に乗りきらず。残念ながら、何店かは置いて行く。
作業しているうちに、なんだか気持ち悪くなってきて、帰りはS店長に運転してもらう。立川談志の艶笑落語を聴きながら帰ってくると、ちょうど息子一号が塾から戻ってくるところだった。慌ててCDを止める。
お店では、無料集荷サービスが4件10箱。昨日は休んだので、店長代理では見られないものもあった。店頭でも何件か預かっている。一気に査定して連絡。腰が痛くなってくる。いや、腰と言うよりも骨盤の前側が突っ張る。飲み過ぎで肝臓をやられたか。4時半帰宅。
夜はKが手ずから焼いたケーキ(チョコレートケーキ:アンズ、ぶどう、栗の秋の味覚三層構造)と、鳥の丸焼き、ラザニアなどで息子一号の誕生日会。
鳥の丸焼きがテーブルにのる度、かつて飼っていた犬アーサーの話になる。ある、クリスマスの日、Kが何か足りない調味料を買い足しに行っているすきにアーサーがまだ焼いていない鳥に襲いかかって、食べてしまうということがあった。その日招待していたおばあちゃんが興奮してわめき、電話でそのことを報告しているまだ小学生だった息子一号が「うるさい」と怒鳴りつけた。
結局、その日はKが何か買ってきてみんなで食べたのだが、その後数年でアーサーは癌に冒され死んでしまった。
あのときが、あいつの人生最高の時だったね。
通販で注文した誕生日プレゼントは今日までに届かなかった。Kより早く帰宅した僕は、冷蔵庫にあったジンジャエールを飲んでしまったのだが、それはKが誕生日会の乾杯用に用意したものだった。すまんな、息子一号。