自転車のマナー
夜中に、自転車で走っていたら、右側通行で正面から来る人がいる。当然むこうが左側に(私から見て右側に)よけるだろうと思って、少し左に体重を移動すると、何と向こうも同じように左に寄ってきた。ソリャないだろう。垣根にからだをこするようにして通り抜ける。
しばらくすると、右側通行の人が正面から来る。しかも犬のリードを握っている。犬は道の真ん中へんを走っているので、道半分を自転車と犬で占拠だ。私がよけるためには、道を反対側まで渡って右側通行するしかない。嫌だったので、そのまま走り続けたら、思いっきりにらみつけられた。
そういえば韓国ではバイクが歩道を走り回っていた。車道が車で渋滞していると、平気で歩道を走り抜けていく。そんなーという感じだが、日本で歩道を走る自転車を見て、ヨーロッパの人は同じように感じるらしい。
日本で自転車が歩道を走れるのは道路交通法の基本原則(弱者優先)から外れた例外規定(1970年代の通達)だが、数年前から自転車を車道から閉め出そうという、道路行政の変更が取りざたされているらしい。(制限速度の緩和に絡んで)。そこで対抗勢力として、逆に自転車を車道に戻そう(歩道から閉め出そう)という運動が展開されている。マスコミも歩道での歩行者対自転車の事故を大きく採り上げ始めた。
地球環境の問題とも絡んで、自転車をわれわれの社会のなかでどう位置づけるべきか、という大きな問題のようだ。
*『それでも自転車に乗り続ける7つの理由』 疋田智,2007